皆さんは蛍を見たことがありますか?それも山々に囲まれた大自然の中ではなく、一帯が水田の埼玉県羽生市で…。私たちを含めた20代の方は、恐らく蛍を見たという経験はゼロに等しいように思います。
今回のイベントを知った経緯は、今月(6月)の羽生市広報の表紙を飾った「ほっと蛍まつり2015」の記事。
「羽生市で蛍が見れる!?」
心躍る気持ちで蛍を鑑賞。とても素晴らしい体験だったので、勝手ながらレポートさせて頂きます!
「昔のように蛍が飛び交う景色を蘇らせたい」の想いから
「ほっと蛍まつり2015」を主催しているのは、平成8年に発足した「ほっと蛍の会」の皆さん。
20年もの月日の間、蛍の育て方を研究してきたそうです。
(詳しくは、6月号の広報に掲載してありますので、下記のリンクをクリックし、お読みください。)
20年も…と聞き、羽生市民として暮らしてきて今まで知らなかったことに少し恥ずかしさを覚えました。皆さんはご存知でしたか?
「手作りの紙芝居から始まるイントロダクション」
会場に着いてまず目に飛び込んでくるのは、闇を照らす手作りの行灯。蛍の光を邪魔しない最小限の明かりで案内をしてくれます。夜でも蛍光灯に煌々と照らされ続けている日頃の生活とは違い、ひと昔前の時代にタイムスリップしたような気分に。慣れない暗がりのせいなのか、普段よりも視覚以外の感覚器官が研ぎすまされ、四方から聞こえてくる虫や蛙の合唱、露に濡れた草木の匂いも心地よく感じられます。これも蛍の光をより一層際立たせてくれます。
蛍の鑑賞の前には、「ほっと蛍の会」の方々が手作りされた紙芝居の上演がありました。手作りの紙芝居は光の暖かみを再認識させてくれます。羽生独特の語り口調がいっそう場の雰囲気を作り出します。
紙芝居では、蛍の生態から一生までを分かりやすく説明して頂き、いざ蛍の鑑賞へ。
「蛍が織りなす自然のイルミネーション」
田んぼに儚く光る無数の光。点いては消え、消えは点いてを繰り返し、幻想的な光景が一面に広がっていました。
一生のうち、多くの時間を水中と暗い土の中で過ごし、成虫となってからは約一週間ほどの命。
命尽きるまで懸命に光り続ける蛍が織りなす自然のイルミネーションに心奪われました。
時が過ぎるのを忘れ、ずっと見ていたくなる優しい光。忘れてしまった環境の繊細さを教えてくれているような気持ちになりました。
後 記
この「ほっと蛍まつり2015」で見られる蛍はヘイケボタルという種だそうで、10年先には日本全国で見られなくなるかもしれないというお話もありました。こんなにも素敵な光景がこの先見られなくなるのは、なんとも悲しい気がします。
出来るだけ長くこの光景が見れるように、市民として協力できたらいいなと思います。
また、「この感動を写真に…」と思い、何度となく撮影を試みましたが、幻想的な蛍の光をカメラで捉えることは難しく、うまく写すことがことができませんでした。
是非、ご自身の眼で、蛍を鑑賞してみてください。一見の価値があります。
「ほっと蛍まつり2015」詳 細
期 間:6月13日(土)~7月5日(日)
時 間:19時30分~21時
※見ごろは20時前後
場 所:埼玉県羽生市発戸168番地
入場料:無料
鑑賞上の注意:蛍が見られなくなる恐れがあるので虫除けスプレーは使わないでください。
長袖、長ズボンで出かけることオススメします。