今年もオープンガーデンの季節がやって参りました。
「オープンガーデンIN新郷」は、昨年HANEが初めて取材をさせて頂き、様々な出会いがあった私達にとって特別な地域イベントです。
今年で10周年を迎える新郷のオープンガーデン。代表、小林さんのお宅では、10年を記念して、心を込めた素敵なプレゼント(宿根草の苗)を数量限定でご用意しています。こちらは、小林さんご夫婦が一つ一つポットに入れて育てた手作りのプレゼントです。
※数に限りがあるのでご注意ください。
また、HANEでも取材をしたアトリエ・オレンジベル(カフェ&ギャラリー)は、オープンガーデンIN 新郷とのコラボレーションにより、ガーデン期間中、カフェギャラリーの営業をしています。
5月の開催中は、羽生市内のデコパージュサークルの方々による、『3Dデコパージュ展』がオレンジベルにて、開催されます。
お散歩をしながら素敵なガーデンを回って、カフェでデコパージュを鑑賞。最高の休日では無いでしょうか。
今年の開催期間は、【春の庭】4月23日(土)~4月29日(金)、【初夏の庭】5月15日(日)~5月22日(日)となっております。詳しくは、ページ最下部をご覧下さい。
さらに、4月25日(月)19:00〜21:00 放送の『出発!ローカル線 聞き込み発見旅』 BSジャパン (BS 7チャンネル)にて、オープンガーデン代表、小林さんのお宅や秩父線の新郷駅周辺が紹介されます。
こちらも是非、ご覧下さい。
以下、2015年に取材した記事の再掲載です。ご覧頂き、是非オープンガーデンIN新郷へお越し下さい。
取材場所:新郷の小林さん宅にて
今回の取材は「オープンガーデン IN 新郷」。個人宅のお庭を解放し、春と初夏の美しい花々や緑を一般の方に楽しんで頂く、羽生市上新郷で毎年開催されているイベントです。
「オープンガーデン」のルーツは1920年代の英国。もともとは王室の支援により、慈善団体がチャリティーで行った活動です。現在、日本でも行われていますが、それぞれ独自に変化し、風土に合ったユニークな活動が行われています。
今年で9年目を迎えるこの「オープンガーデンin 新郷」。
このオープンガーデンを一個人から企画し、15軒ものお宅が参加するイベントに成長させたのが、代表である小林和さんです。特徴は、チャリティーではなく、近隣や来客者など「人」とつながりに重きをおいていること。またそのことを生きがいとしてとにかく楽しんでいるところです。
「チョット!覘いてみませんか?」と書かれた手作りのチラシから、口コミでも広がり、昨年には2000人を超える方が来場したとのこと。
なにからなにまで手作りの活動!そんなバイタリティーあふれる素敵なご夫婦、小林和さんと奥様の初枝さん、初期メンバーの一人である、明るく気さくな千葉さんにお話を伺ってきました。
新しい家がはじまり。
ー本当に素敵なお庭ですが、どういった経緯でこの様なお庭に?
和さん:ここには、もう40数年住んでるんですよ。それで、家を建て替えるとき、新しい家には松の木が合わないなと。新築の家に合わせたようなガーデンを作るにはどうしたらいいかなと思って、和から洋へと変えたのです。でも、和のときに使った灯篭、石もそのまま。出来るところから切り替えて、もう16年くらいですかな。
ー最初は少しずつ始められたんですか?
元々の木がありましたから、初めはいらない木を外しました。周りに石を並べたり、レンガを組んだり、全部自分たちでやりました。それからそういう木の柵なんかも手作りで。プロのガーデーナー(造園業者、庭師)は入れずにやってます。
同じ種類、それぞれの顔つき。
ーいろんな種類があって、全部違いますね。植物に詳しくないですが、見ていて面白いです。この植物かわいいですね、初めて見ました。
和さん:これは、『ユーホルビア』※1っていう植物です。こっちは、『ギボウシ』※2の芽です。これが開くとああいう感じ(写真参考)になります。顔つきがみんな違うんですよね。葉っぱの大きさも背も変わってくる。そうした変化が面白いんです。手相が違うのと一緒でね。
一緒にやろうよ!
ーとても興味深いところが、ご近所の方々と一緒にオープンガーデンをやっていますよね。これはどんな経緯で始まったのですか?
和さん:最初は、私一人で立ち上げてみたんですよ。かなり勇気がいりましたよ。一軒ではじめて、次に二軒が一緒にやろうよ!って。だんだんと仲間を増やして行きました。
ーガーデニング好きな方が、ご近所に集まってたという感じですね。
和さん:そうですね。要は「オーナー自身が植物を楽しんでからやる」という事が一番大切ですね。ご夫婦のうち、どちらかが反対だとなかなかできないでしょ(笑)あまりプロを入れてやるようなガーデンではなくて、自分で庭づくりをやるような人が入ってきますよね。
大切なのは、自分流で楽しくやること。
ー15軒のお宅がオープンガーデンに参加していますが、各お庭にコンセプトなどはあるんですか?
和さん:あまりルールはないんですよ。自由なんですよ。家庭の庭じゃないですか。反省会もなければ、食事会もやらない。『終わりました。ご苦労様!』という感じで終わり。あんまり反省会をやるとプレッシャーになっちゃうから。あ、でも朝の9時半に「今日もがんばりましょう!」という朝礼はあります(笑)
初枝さん:みなさん、自分が好きな庭よね。「こうでなきゃいけない」とかは無いんです。
和さん:そう、楽しめなかったら苦しみになってしまう。そうするとやる意味がないんですよ。だからお客さんよりも、われわれの方がこのオープンガーデンを楽しみに待ってるんです!笑
ー写真展もありますが、これは近所の方の作品展ですか?
和さん:そうなんです。写真展で入選している、アマチュアカメラマンがこの辺りにはかなりいるんですよ、芸術家が!そういう人は写真とガーデンのコラボはどうかなっと思ってやってみたら、意外と合ったんですよね。
初枝さん:盆栽に自分の趣味の写真を重ねている方もいるわよね。
千葉さん:みんな楽しそうよね。
素敵な出会いがたくさんある。
ー今では約2000人もの方が訪れるそうですが、入場料を取ったりはしないんですか?
初枝さん:取らないですね。それはやっぱりオープンガーデンの基本じゃないかな。
和さん:私たちが得るところが多いんですよ。人との出会いが一番楽しいです。だから出来るだけ、いらっしゃる人と会話をしてます。全員は覚えていないけど(笑)。でもそれが楽しい!庭が好きな人が来ますから、話題もだいたい一緒ですよね。あとは年齢は関係なくなります。若い夫婦が、家を建てるときのお庭の相談を受けたりもしますね。
ーこれをはじめてからご近所との親睦が深まったというのはありますか?
千葉さん:そうですね。だいたい年齢も同じくらいの方達ですしね。また、オープンガーデンを始めたら、この辺りがとってもきれいになったんですよ。みなさん、関心しますよね。
和さん:それと、毎年、地元の小学校の生徒さん達と老人ホームの方々が見学に来てくださるんですよ。
初枝さん:子供たちってすごいの。上手に歩くのよ、植物を踏まないようにね。
初枝さん:2009年にはテレビの番組が取材に来たんですよ。大きな撮影クルーでびっくりしました(笑)
和さん:この撮影でもプロのガーデナーでボタニックガーデンの福森さん※3と出会う事が出来ました。
それから、ガーデニング界では有名な、嶋村さん※4との出会いが大きかったですね。
初枝さん:この出会いは素晴らしいですよね。ものすごいガーデニング好きな方で、プロ中のプロ!その方に『三人集まればオープンガーデンはできるからやりなさいよっ!』ってアドバイスを頂いて。とても素敵な方ですよ。
初枝さん:素晴らしい人に出会えたのは、本当に幸せなことだよね。出会いってすごいね。
自然に育つのが良い。
ー今後の理想などはありますか?これ以上発展したいとか、あるいはこのまま続けて行きたいなど。
和さん:そうですね、自然にやりたい人が増えればいいかな。
初枝さん:でも、なるべく近くの方がいいね。
和さん:そうそう、羽生というとぼやけちゃう。新郷と限定している良さもある。歩いて回れる範囲で、新郷駅の周辺。学校までの間。コンクールをしているのではないので、どういうガーデンでもいいんです。自分たちが楽しんで、さらに見に来て下さる方々が、私たちがつくった庭で癒しを感じて頂ければ、それが一番幸せです。
※1 ユーホルビア・・(ユーフォルビア 科名:トウダイグサ科属名:ユーフォルビア属)
※2 ギボウシ・・(ギボウシ/擬宝珠 クサスギカズラ科ギボウシ属)
※3 ボタニックガーデン・・群馬県太田市の「アンディ&ウィリアムスボタニックガーデン」。福森さんはそのヘッドガーデナー。
※4 嶋村さん・・深谷オープンガーデン花仲間の発足、代表をされた方。
後 記
小林さん宅の素敵なガーデンを眺めながらのインタビューでついつい長居をしてしまいました。
みなさんガーデニングが大好きで、植物に愛情を持ち、ご自身が楽しみながらやっているという事が良くわかりました。
若い新しい人にどんどん来てほしい!若い人を応援したい!とおっしゃっていたので、この記事を読んで、是非オープンガーデンに足を運んで頂けたら幸いです。
「2016 オープンガーデンIN新郷」詳細はこちら!!
春の庭 4月23日(土)~4月29日(金)
初夏の庭 5月15日(日)~5月22日(日)
全会期時間10:00~16:00まで
(OPENの看板があるお宅のみ入門が可能です。)
問い合わせ、住所等はチラシに!
クリックすると「2016 オープンガーデンIN新郷」のチラシがダウンロードされます。